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歯ブラシの選び方とフロスの使い方について

こんにちは、倉敷の歯医者ここのは歯科クリニックの院長吉川です。

今回はお口の健康を守るためのホームケアの必需品「歯ブラシとフロス」についてお話ししていこうと思います。

 

【歯を失う原因の変化と歯ブラシ選び】

歯を失う原因となる疾患は1位が歯周病(約4割)、2位がむし歯(約3割)となっていて、歯周病とむし歯の2つだけで全体の7割近くを占めています。

また、年齢が上がるにつれて歯周病とむし歯のそれぞれのリスクは大きく変化していくため歯ブラシやフロス、歯間ブラシをリスクに合わせて選ぶ必要があります。以下、当院で取扱いのある商品を参考に特徴を紹介していきます。

 

〇ルシェロB-10M

主に虫歯予防〜治療中の方にお勧めのベーシックタイプの歯ブラシです。先端部が虫歯リスクの高い臼歯(奥歯)にもしっかり届く山形で長さも後列より長くなっていて、毛先の形はプラークをしっかり落とせるラウンド型となっています。

 

ルシェロ P-10M

主に歯周病予防〜治療中の方にお勧めのぺリオ(歯周病)タイプの歯ブラシです。段差植毛の長い毛がテーパー毛で歯周ポケットに入りやすく、短い毛はラウンド型でプラークもしっかり落とせます。こちらも先端部は山形で臼歯にしっかり届く形となっています。

 

続いて歯ブラシの毛の硬さやヘッド(ブラシ部分)の大きさについてお勧めを紹介します。

★硬さについて

ふつう:歯肉が健康でプラークをしっかり落としたい方にお勧め。基本的にはこちらをお勧めします。

柔らかい:歯肉が腫れて痛む方、出血がかなりある方は柔らかいソフトタイプの使用が〇。

治療が進み歯ぐきの腫れが落ち着いたらふつうの硬さに変えていきます。

 

★ヘッドの大きさ

標準(10シリーズ):下記に該当しない大人の方におすすめです。

小さめ(20シリーズ):手や口が小さな女性や10代(混合歯列期)の方におすすめです。

【デンタルフロスについて】

デンタルフロスとは、細い繊維を重ねて糸状にした口腔清掃補助器具のことです。

デンタルフロスを使うと、歯ブラシだけでは落とせない歯と歯の間の汚れを効率的に落とすことができます。歯ブラシはむし歯や歯周病の予防方法の基本ですが、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れは落としきることができません。歯ブラシに加えて、デンタルフロスを使用することで、お口全体の汚れを落とし切ることができます。

なお、デンタルフロスには指に巻きつけて使うロールタイプと、あらかじめ取ってがついているホルダータイプがあります。

【デンタルフロスの使い方】

〇ホルダータイプの使い方

1.デンタルフロスを歯と歯の間にあてる

使用したい部分にデンタルフロスを当てます。歯と歯の間に対して垂直にあてるのがポイントです。

2.ゆっくりと歯と歯の間に入れる

勢いよくフロスが入らないように注意してゆっくりとフロスを入れます。少し横に細かく動かしながら糸を入れるとスムーズに行なえます。

3.フロスを動かし歯面の汚れをこそぎ落とす

フロスを左右の歯面の押し付けるように動かし、汚れを落とします。フロスを歯の間に入れて出すだけでは汚れを落としきることができないので、こそぐようにフロスを動かしましょう。

4.ゆっくりとフロスを外す

ゆっくりとフロスを外します。引っかかっている場合には、無理に引っ張るのではなく、一度戻し、角度を変えて外しましょう。

 

〇ロールタイプの使い方

1.フロスを取り出し指に巻き付ける

一度の使用量の目安にあたる20~40cmを取り出し、両手の中指にグルグルと巻きつけ、指の間の長さを1cm程度にします。慣れない方は長めに取り出すと良いでしょう。

2.テンションをかけながら歯と歯の間にいれる

両手の親指や人差し指を使い、フロスをピンと張った状態で歯と歯の間にいれます。歯と歯の間に対して垂直にあてるのがポイントです。

3.フロスを動かし歯面の汚れをこそぎ落とす

フロスを左右の歯面の押し付けるように動かし、汚れを落とします。入れて出すだけでは汚れを落としきることができないので、ホルダータイプ同様、こそぐようにフロスを動かしてください。

4.ゆっくりとフロスを外す

ゆっくりとフロスを外します。引っかかっている場合には、中指に巻きつけているフロスを外し、横から抜くと良いでしょう。

 

ここのは歯科では、歯科衛生士によるブラッシング指導の際、患者様のむし歯や歯周病リスクに合わせた歯ブラシやフロス、歯間ブラシなどの補助用具をおすすめしております。

ご自身の口腔内には、どのような補助用具が良いのか、使い方がよくわからないなど質問がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。